2017/06/14 歩行者が生み出す運動エネルギーを電力に  日本経済新聞 

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新電力ニュース

【新電力ニュース】2017/06/14 歩行者が生み出す運動エネルギーを電力に  日本経済新聞 
米国の首都ワシントンで昨冬から歩行者が生み出す運動エネルギーを電力に変える歩道が設置され、「エネルギーハーベスティング(環境発電)」試験が進行中だ。

レストランやカフェが集まり、若者に人気の中心街デュポン・サークル。その一角に一辺約50センチの黒い三角形のタイル約200枚が敷かれている。見た目は普通のタイルだが、上を歩くと、ゴムを踏んだような少し沈み込む感じがする。

 ワシントン特別区政府が、英国のスタートアップ企業ペイブジェン・システムズの技術を導入した。踏み込むことでタイルの下にあるフライホイールが回転し、電磁誘導で発電する。ペイブジェン社の創業者・最高経営責任者ローレンス・ケンボル・クック氏は、その仕組みを「床に風車が埋め込まれていて、人が歩くたびに風が起きて回る」というイメージに例える。

 一踏みで最大5ワット秒発電ができ、バッテリーに蓄積して近くの公園のベンチの足元灯10基を夕方から明け方まで照らしている。1日当たりの発電量はこれまでのところ11万ワット秒が最高だが、夏に向けて人通りが増えればさらに増える見込みだ。

 この床発電システムは、すでに英国のヒースロー空港やブラジルのサッカー場などで主にアトラクション的に導入されているが、効率を大幅に向上した最新システムを大規模に野外に常設したのはワシントンの歩道が初めて。ホワイトハウスに住むトランプ大統領は環境問題に熱心とはいえないが、持続可能な地域づくりを掲げるワシントン特別区政府が、公共の場で活用できる新技術を紹介する目的で試験導入を決めた。

 普及のための課題はコスト。現在、システムは1平方メートル当たり2000ドル(約22万円)と割高だが、ペイブジェン社はコスト引き下げに取り組んでいる。

 大半の歩行者は特別な歩道とは知らずに行き過ぎるが、通りかかった大学生のクリス・カリハーさん(24)に仕組みを説明すると、「いいね。もっとあちこちに導入してほしい」と目を輝かせて話していた。

出典:日本経済新聞  (ワシントン=長沼亜紀)