2019/08/22 電力スポット、5割高

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新電力ニュース

【新電力ニュース】2019/08/22 電力スポット、5割高
電力のスポット(随時契約)価格が上昇している。8月に入ってからの連日の猛暑で冷房向けの電力需要が膨らんだ。8月の平均価格は梅雨寒が続いた7月に比べ5割高い。ただ前年同月と比べると4%ほど安い。気温は前年8月と比べて高いものの、太陽光発電の普及が高値に歯止めをかけているためだ。

日本卸電力取引所の取引価格(24時間平均)の8月1~21日渡しの平均は1キロワット時あたり11.3円。7月の月間平均(7.5円)を3.8円(50%)上回る。スポット価格は例年7月に上昇することが多い。ただ今年は関東甲信の梅雨明けが7月29日と平年より8日、昨年より30日それぞれ遅かったため、8月に急伸している。

気象庁によると、電力需要の多い東京の平均気温は8月1~19日に29.6度と7月の24.1度を大きく上回り、前年同期(27.8度)よりも高い。最高気温が35度以上の猛暑日となったのは同期間に全国で2480地点と、前年同期より約2割多い。

電力のスポット市場では発電事業者と小売事業者が翌日に発電・販売する電力を売買する。自前で発電能力を持たない新電力事業者はスポット市場に仕入れを頼っている。足元の冷房向け需要の伸びに対応し、電力をスポット市場で確保する動きが強まっている。

ただ前年同月と比べると、平均気温が上昇しているにもかかわらずスポット価格は4%安い。背景として指摘されているのが、太陽光発電の広がりだ。

環境エネルギー政策研究所(東京・新宿)によれば2018年度の太陽光発電の発電量は前年比15%増の69テラワット時で、全発電量の6.7%となった。さらに「今年も前年比1割増近いペースで発電量が増えているもよう」(市場関係者)だ。

日照量の多い夏の昼間は太陽光発電の発電量が増える。電力需要のピークは午前10時から午後3時ごろまでとされる。需要の高さを受け、スポット価格もこの時間帯が一日で一番高いとされてきた。

だが太陽光発電のピークと重なるようになり、ここ数年、昼の時間帯の電力需給の緩和が進んでいる。

「昨年は電力スポット価格が高い時間帯は昼すぎから夕方までだった。今年は昼間が安くなり、高いのは日の落ち始める夕方以降となった」と三菱総合研究所の芝剛史主席研究部長は話す。

今年8月は夕方以降は1キロワット時40円を超えるなど高い日も目立つものの、午後1時から3時までの平均スポット価格は同11.1円。前年同期に比べ2割安くなった。価格のピーク時間帯が短くなったことが、平均価格を押し下げている。

昨夏は地域と時間によって一時的に1キロワット時あたり100円を超えるなど、需給逼迫でスポット価格が急騰。新電力は大手のF-Power(エフパワー、東京・港)が18年6月期に最終赤字になるなど経営圧迫要因となった。「太陽光の普及はスポット市場での調達が多い新電力にとっては追い風」(都内の新電力大手)となっている。

出典:日本経済新聞