2020/06/05 北陸、電力販売の競争激化

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【新電力ニュース】2020/06/05 北陸、電力販売の競争激化
北陸で家庭用電力の販売競争が激しくなってきた。2019年秋の東京電力エナジーパートナーに続き、JXTGエネルギーが北陸電力よりも安い料金プランで参入した。北陸では16年の電力小売り全面自由化以降も、北陸電が大手電力のなかで最も低いとされる料金水準を武器に高いシェアを保ってきた。同社も6月末から新料金プランを販売して対抗する。

「30日までの申し込みで3000円分のギフトカードを贈呈します」。北陸電は30日に提供を始める料金プラン「使っておとくライト」のキャンペーンをホームページで告知している。同プランは4人家族の一般的なモデルである月間平均使用量400キロワット時の場合、従来プランよりも年間5110円安くなる。

料金支払いに応じてたまるポイントサービスを活用すると、ポイント還元分を含めた減額幅は5660円になるという。「競争環境が厳しくなっている。引き続き当社を選択してもらうため新プランを出した」。北陸電の笹木章リビング営業部長は競合他社を意識した戦略だと認める。

同社の動きの背景にあるのが、「ENEOS」ブランドのガソリンスタンドを運営するJXTGが4月に北陸で受け付けを始めた家庭用電力「ENEOSでんき」だ。月間使用量400キロワット時の場合、北陸電の従来プランよりも年間約5050円安くなる。

ENEOSでんきの契約件数は5月時点で全国60万世帯に達する。16年に東京電力エリアで参入すると、19年に関西電力や中部電力、20年に四国電力のエリアへと拡大してきた。次の市場に選んだのが北陸だった。

北陸電は自由化後も地域でのシェアが高く、切り崩せる余地が大きい。管内の家庭用を中心とする「低圧」の販売電力量シェアは96.3%と、大手電力10社で最も高い。東電や関電はすでに80%を下回っている。JXTGは首都圏などの大都市を開拓したうえで地方に進出し、規模のメリットを追求するとみられる。

先行して北陸に参入したのが東京電力エナジーパートナーだ。19年11月に北陸電の従来プランよりも約3%安い商品の受け付けを始めた。東京電力ホールディングス(HD)傘下の小売会社である同社は、沖縄電力エリアを除く全国に事業を広げている。お膝元の首都圏は大手電力や新電力との競争が激しい。

北陸電も16年に首都圏の家庭用電力に参入したほか、19年にはセブン―イレブン・ジャパンの一部店舗の契約を東電系から切り替えることに成功した。東電HDグループも攻勢を静観できる状況にはなく、世帯数が全国の2%強にとどまる北陸でも事業を始めた。

北陸電は水力や石炭火力といった発電コストの安い電源を抱え、大手電力のなかで料金水準が最も低いとされてきた。そのため北陸電の牙城を切り崩そうとする会社もほぼなかった。自由化から4年がたち、本格的に競争の波にもまれつつある。顧客流出を抑え、収益をどう維持していくかが課題になる。

出典:日本経済新聞