2015/10/26 関電 契約離れに危機感

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新電力ニュース

【新電力ニュース】2015/10/26 関電 契約離れに危機感
関西電力が2016年4月から新料金体系を導入する背景には、関電との契約を打ち切る顧客が増えていることへの危機感がある。東日本大震災以降に値上げした結果、割安な新電力に移った大口需要家の契約量は15年3月末時点で累計約260万キロワットと、原子力発電所2基分に相当する。

 すでに東京電力の全額出資子会社テプコカスタマーサービス(東京・江東)、東京ガスや大阪ガスが出資するエネットなどの新電力が相次いで関西圏に進出した。来春には電力小売りが全面自由化され、大口需要家と同様に家庭にも「関電離れ」が波及しかねない。

 関電の財務状況は傷んでいる。15年3月期の自己資本比率(単体)は9.4%と過去最低となり、純資産は6388億円まで減った。この中には約5千億円の繰り延べ税金資産を含む。燃料安で足元の業績は改善傾向だが、再稼働や燃料費の動向次第では再び悪化するリスクも抱える。繰り税を全額取り崩せば、自己資本比率は一気に2%程度まで落ち込む。

 関電の新料金は使用量が一定水準を超えると単価を下げる仕組みで、値下げ原資が必要になる。現行の割引料金メニューの統廃合で原資を確保し、収入や需給への影響を最小限に抑える考え。

 さらに抜本的に料金を下げるには原子力発電所の再稼働が必要だが、いつ動かせるか見通せない。原子力規制委員会の審査を通った高浜3、4号機(福井県)は福井地裁から再稼働差し止めを命じられ、司法判断を覆すまで動かせないからだ。

 国内の電力大手の一般家庭向け料金は「従量電灯制度」と呼ばれ、第1次石油危機が起きた1974年に導入された。使用量が増えるごとに電気の単価が上がる仕組み。もともと省エネを促すため導入した経緯がある。

 使用量が多くなると安くなる新料金は電力消費を促す効果もあり、省エネに逆行しかねない。電力自由化で値下げや新サービスを競う動きが広がる見込みだが、環境問題など様々な側面から点検することが重要になる。