2016/03/31 電力スポット取引活発 新電力が積極調達

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新電力ニュース

【新電力ニュース】2016/03/31 電力スポット取引活発 新電力が積極調達
電力小売りの全面自由化が始まり、需給調整の役割を担う電力のスポット(随時契約)市場取引拡大への期待が広がっている。全面自由化後初となる1日分の取引では新電力が家庭向けの電力を市場で調達、取引は1年前に比べ6割増えた。新電力への切り替えが本格化するのはこれからで、長期的にスポット取引の電力料金への影響が増すとの見方も出ている。

 自由化を機に新規参入した電力小売会社には自前の発電設備を持たないところも多く、家庭向けに販売する電力をスポット市場などを経由して調達する。電力の現物市場である日本卸電力取引所では「1日前市場」で翌日分を売買する。

 新電力の取引拡大などを受け、市場の規模は成長軌道にある。1日の約定総量は約4700万キロワット時となり、1年前に比べて6割増えた。同日渡しの取引価格(24時間平均)は1キロワット時7.4円で、3月31日から0.8円上昇した。

 自由化で新規に参入した電力の小売会社が夕時間帯で積極的に買い注文を入れ、平均価格を押し上げたもよう。買い入札量が売り入札量を上回る時間帯も多かった。

 工場などに電力を供給してきた新電力はこれまで朝時間帯の調達が多かったが、今後は家庭向けの需要が高まる夕時間帯でも買い注文を増やすとの指摘もある。大手電力の発電所で定期点検が予定され、電力供給が減るとの観測も強材料だ。

 ただ、今後のスポット価格の上昇幅は限定的との見方が多い。全面自由化の対象である家庭向けなどで大手電力会社から新電力への切り替えは1%未満にとどまり、価格への影響は限られる。

 原油安が電力会社の燃料コストを押し下げているうえ、春を迎えて需要も鈍い。スポット価格は7円前後での値動きが続き、3月20日には6.1円と5年半ぶりの安値だった。特に九州では原発再稼働や太陽光発電の普及でスポット価格が4円台まで下げる場面も多い。

 日本エネルギー経済研究所の小笠原潤一・電力グループマネージャーは「大手電力で燃料コストの高い石油火力から液化天然ガス(LNG)への切り替えも進む見通しで、スポット価格を一段と押し下げる可能性が高い」と分析する。

 スポット取引が一段と膨らめば工場や家庭向けに販売する電力価格に影響しやすくなり指標性が高まりそうだ。