2017/01/19 東京電力ホールディングス 国有 最低3年延長

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【新電力ニュース】2017/01/19 東京電力ホールディングス 国有 最低3年延長
 東京電力ホールディングスに対する国の出資比率(議決権ベース)がいまの50.1%のまま2017年度以降も据え置かれる見通しになった。経済産業省などは17年度から段階的に比率を下げる計画だったが、福島第1原子力発電所の廃炉費用の膨張を踏まえ、独り立ちは時期尚早との判断に傾いた。3年ほど国有状態を続け引き下げを再検討する。国内最大の電力会社が長期に国の管理下に置かれる異常事態だ。

政府は12年7月、原子力損害賠償支援機構(現原子力損害賠償・廃炉等支援機構)を通じて1兆円を出資し、議決権の50.1%を握った。14年初めに決めた現行の経営再建計画では、16年度末に経営状態を評価し、自力再建できると判断すれば議決権比率を下げることになっていた。30年代前半には保有株をすべて売却する予定だった。

 3月末をめどに最終判断するが、日本経済新聞の取材に機構幹部は「いま(議決権を)放り出すのは無責任」と明言。経産省幹部も「下げられないだろう」とした。

 計画が狂ったのは福島第1原発の事故処理費用の推計が21.5兆円と3年前の見積もりから倍増したためだ。そのうち8兆円と見込んだ廃炉費用はさらに膨らむ可能性がある。東電は原子力や送配電を他社と再編・統合する方針だが、収益への貢献はまだみえない。

 収支改善効果が大きい柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働も慎重な米山隆一氏の同県知事就任で遠のいた。こうした不安定な状況で手を引けば、東電の信用力が下がり、資金調達にも支障が出かねない。国や機構は議決権を確保したままで統合・再編といったさらなる経営改革を促す構えだ。

 議決権比率は19年度をめどに引き下げの可否を再検討するが、その頃はまだ福島第1原発の溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しが始まっていない。廃炉費用を確定できず、国有状態がなお続く可能性もある。

 国は東電株の売却益を福島の除染費用に充てる方針だが、国有状態が長引くほど益出しが遅れる可能性がある。小売りを全面自由化した電力市場に公的管理下の巨大企業が居座り続ければ、健全な競争をゆがめる心配もある。東電は急ぎ収益力を高める必要がある。